囲碁七大タイトルの序列と賞金額、格や権威との違いをわかりやすく説明

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囲碁七大タイトルの序列と賞金額、格や権威との違いをわかりやすく説明します。

現在、囲碁界には、棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖、十段の七大タイトルがあります。それぞれの棋戦は、歴史の長さも創設のいきさつも異なります。

しかし、囲碁七大タイトルの序列といった場合、現在の囲碁界では賞金額によってのみ決定されています。

囲碁七大タイトルの序列と賞金額を上から順に並べると以下の通りになります。



囲碁七大タイトルの序列と賞金額一覧

★序列1位
・棋聖戦
主催:読売新聞社

開催時期:1~3月

賞金:4500万円

創設:1976年

★序列2位
・名人戦
主催:朝日新聞社

開催時期:9~11月

賞金:3100万円

創設:1974年

★序列3位
・本因坊戦

・主催:毎日新聞社

・開催時期:5~7月

・賞金:2800万円

・創設:1939年

★序列4位
・王座戦

・主催:日本経済新聞社

・開催時期:10~12月

・賞金:1400万円

・創設:1952年

★序列5位
・天元戦

・主催:新聞三社連合(北海道新聞、中日新聞/東京新聞、西日本新聞、神戸新聞、徳島新聞)

・開催時期:10~12月

・賞金:1300万円

・創設:1976年

★序列6位
・碁聖戦

・主催:新聞囲碁連盟(加盟12社:河北新報、新潟日報、信濃毎日新聞、静岡新聞、北國新聞、京都新聞、中国新聞、四国新聞、高知新聞、熊本日日新聞、南日本新聞、沖縄タイムス)

・開催時期:6~8月

・賞金:800万円

・創設:1975年

★序列7位
・十段戦

・主催:産経新聞社

・開催時期:3~4月

・賞金:700万円

・創設:1961年

上記のうち、十段戦は、2012年に優勝賞金がそれまでの1200万円から750万円に減ったことで、碁聖の賞金額800万円を下回り、序列7位となり、現在に至っています。

もともと十段戦は、囲碁界で大三冠と称される”棋聖・名人・本因坊”に次ぐ、序列4位を長く維持していましたが、相次ぐ賞金額の減額のため、序列7位に後退しました。

タイトルの序列は、世界大会等、国際大会出場の選考にも影響しますので、棋士からすれば、序列の変動は部外者が考える以上に大きな問題です。



タイトルの序列と格の違い

囲碁界におけるタイトルの序列は、上記のように賞金額の多少によって決められていますので、とても分かり易くなっています。

その一方で、棋聖・名人・本因坊を三大タイトルと呼び、この3つのタイトルを同時に獲得した棋士を”大三冠”と呼称する等、他のタイトルとは区別しています。

このうち、本因坊は”江戸時代の囲碁の家元”に源を発する、最も歴史と権威のあるタイトルです。

また、名人戦は、”織田信長が囲碁の一番強い人を名人と命名した”ことに由来しています。

ですので、タイトルの格といった場合、名人と本因坊は、他のタイトルとは別格の存在になります。

ただ、タイトルの格あるいは権威というのは、他のタイトルと比較する物差しとしては、主観的で汎用性がありませんので、現行の囲碁界では賞金額という一目瞭然という基準で序列が決められることになっています。

ですので、タイトルの序列と格や権威は必ずしも一致しているわけではありません。

この序列と格の違いについては、将棋界でも同様で、将棋の八大タイトルの序列も賞金額で決められています。

まとめ

①囲碁七大タイトルの序列は、賞金額によってのみ決定されています。

②賞金額による囲碁七大タイトルの序列は、棋聖・名人・本因坊・王座・天元・碁聖・十段となっています。




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