普通預金と当座預金の違い@ペイオフと小切手で大きな差

ビジネス用語の違い

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日常生活の中で、送金等の目的で銀行振り込みをされることが多いと思います。

銀行のATMで手続をすると振込先を指定する際、まず金融機関を指定、次いで支店名、そして普通口座か当座口座のどちらかを選択、最後に口座番号を入力という流れで、お金を振り込みます。

その際に、普通ではなく当座を選択することはほとんどないのではないでしょうか。

筆者も日本を代表するような企業関連の口座で当座を選択したことがあるくらいです。

当座を選ぶことは珍しいので”普通じゃなくて大丈夫だろうか、何か間違っているのかな?”等思いがちです。

こうした不安は、そもそも”当座預金とはどんな預金でどんな人が利用しているか”について何も知らないことから引き起こされると思います。

そこで、当座預金とは何か? 普通預金とはどう違うのか?ということについて
わかりやすく説明します。
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■当座預金とは

・要するに当座預金とは
当座預金とは主として企業の決済のための口座です。

別の言い方をすると企業の日々の事業活動に必要な運転資金を管理するための口座ということができます。いわば、企業のお財布的な存在です。

・利息がつかない預金
「当座預金」は法令により、利息が付きません。

法で禁じられているため、銀行は、日ごろお世話になっている貴社だけに特別サービスで利息をお付けしますとはいかないのです。

・通帳はなし
当座預金は、普通預金のように通帳は発行されません。

通帳の代わりに照合表という取引の明細書が送付され、口座の所有者は、照合表を通じて、残高等を確認します。

・口座開設するための資格
原則として法人であることが条件になりますが、個人事業主でも開設は可能です。
開設にあたっては銀行による信用調査等の審査を通過する必要があります。

審査基準については、銀行によって異なります。
※一般個人の方は開設することはできません。

・ペイオフについて
銀行が破綻しても、預金保険制度によって全額保護されます。

・特長
当座預金の最大の特長は、小切手や手形で支払いをすることが出来ることです。
普通口座では、これはできません。

小切手や手形は、あまり馴染みがないという方も多いと思いますので、簡単にその機能を説明しますと

★小切手の機能

小切手は、企業等の取引相手に対する支払や、遠隔地の相手に対する支払をする場合に現金にかわる支払手段として使用されます。

利用者からすると小切手のこの機能により、高額な現金を移動することによる盗難等のリスクを避けることができるというメリットがあります。

▼当座預金でしか小切手が利用できない理由

小切手は現金の代わりに相手に手渡され、受け取った人が銀行に持参すると自分の預金口座に預け入れてもらうか、または現金に換えてもらいます。

銀行は、現金を支払うべき人(振出人)に代わって、小切手を持参した人(持参人)に支払をすることになります。

その際、振出人の当座預金口座から小切手に記載された金額を引き落としますので支払に見合う資金をあらかじめ用意しておく必要があります。

銀行は、小切手を持参した人(持参人)にお金を支払う必要がありますので小切手を発行できる当座預金の開設者については、個人ではなく法人、それも相当、信用のある法人に限り、開設を認めています。

★手形の機能

手形は手持ちの現金がないときの支払い方法として主として企業間取引で利用されています。

▼手形の取引の事例 A社がB社の商品を手形で買う場合

A社はB社の商品を買いたいが、今は手持ちの現金がない。

A社は手形を振り出してB社に渡す。
※手形は、◯月◯日に必ずお金を支払いますという約束を表章したもの。

手形の期日が来たら、B社は銀行に行ってA社からもらった手形を換金することができるという仕組み。

※小切手と手形の違いは小切手はすぐに換金できるのに対し、手形は手形に記載された日にならないと換金できません。

小切手でも手形でも実際に支払うお金は当座預金から引き出されます。
その際に預金が足りなくて、決済が完了できないと「不渡り」となります。

半年に2回不渡りを起こすと「銀行取引停止処分」となり、当座預金口座が利用できなくなります。

企業にとって生命線とされる当座預金口座が使えなくなるということは、企業活動ができなくなるため、経営が破たんします。
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■普通預金とは

・要するに普通預金とは?
普通預金口座は、企業や団体等に勤務している場合、給与振込先に指定される口座として身近な存在です。

また、個人が金利目的で銀行にお金を預ける場合に利用されるのもその大半は普通預金口座です。

・口座開設するための資格
個人の場合は身分証明と印鑑を銀行の支店に持っていけば誰でも開設できます。

・利息がつく
普通預金は個人の財布のような存在ですが、雀の涙ほどですが利息はつきます。

・ペイオフについて
金融機関が破綻した場合、1000万円までしか保護されない場合があります。

■まとめ

一般の個人の方であれば、当座預金を開設するということは、まずあり得ません。
普通預金口座の利用だけで不自由することはありません。

一方、企業を経営されている場合は、当座預金口座は事業活動の生命線ともいえる存在です。

ネット銀行の台頭により、取引先との地理的距離はさほど問題にならなくなり、当座預金口座でしか利用できない小切手や手形の決済手段としての重要性は以前より低下しているようです。

企業に関するニュースで銀行取引停止処分という言葉をしばしば見聞きしますが、これは当座預金口座に十分な預金がないことによって起こります。

ですので、当座預金口座はその企業の経営がうまくいっているかどうか判断する重要な材料となっています。

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