「後回し」にしない技術 「すぐやる人」になる20の方法(イ・ミンギュ著)感想と本の内容を紹介

書評

「後回し」にしない技術 「すぐやる人」になる20の方法(イ・ミンギュ著)について感想と本の内容を紹介していきます。

本の属性情報(著者・出版社・出版日)

 
著者 :イ・ミンギュ
訳者 :吉川南
出版社:文響社
出版日:2021/1/21

購入動機(なぜこの本を買ったのか?きっかけ等)

 
「明日野郎は馬鹿野郎」と自分に言い聞かせてきたものの、日々色々な事を「後でしよう」と後回しにしており、そんな私自身を変えたいという思いで本書を手に取りました。



概要

なぜ成功できないのか
皆さんは成功した人たちを見て、「なんであの人が成功しているのだろう」や「そのアイディア私も考えていたのに」と思ったことはありませんか。

ではなぜ、自分は成功できないのでしょうか。

その理由はたった一つ「実行力」の差です。

「実行力」を身に着ければアイディアがある人もない人も成功することが可能です。

そして「実行力」とは、その人が元々から持ち合わせた資質や性格ではなく、練習すれば誰にでも習得できる技術です。

その「実行力」を付ける技術が20種類も紹介してある本です。

ゴールではなくプロセスをイメージしよう

夢を持っていればいつか叶うと言われることがあると思いますが、それだけで叶う人は多くありません。

美しい目標だけを描いていると現実とのギャップに簡単に挫折してしまうからです。

目標を持つことを否定しているのではなく、ゴールにたどり着く前に挫折してしまわないためにもゴール(目標)だけをみて進むのではなく、
まずはプロセス(過程)を考えて進むことが大事です。

本当の問題を見つけよう

韓国のことわざに「反対側の足をかく」というものがあります。

実行したい問題を正しく把握できていないと、無駄なエネルギーだけ消費して問題解決につながらないということを招いてしまいます。

そのため何が問題なのかを明確にする必要があります。

スケジュールは逆から立てよう

ゴールよりもプロセスをイメージすることが大事なのは上記記載の通りですが、そのプロセスはゴールからスタートに向かって考えたほうが良いです。

なぜかというと、選択肢が絞りやすいからです。

スタートからゴールを考えている場合は人生で選択に迷ったときに選択肢すべてが正しく思えてしまいます。

しかしゴールからスタートへ逆算して考えている場合はプロセスがすでに決められているため選択をしやすく、即実行に移せます。



プランBを作成しよう

仮に実行することができ、うまくゴールに向かって進んでいたとしても、途中で失敗や挫折し諦めてしまうということが発生します。

これは代案を考えていないことが原因になっていて、最悪の事態を想定し代案を多数準備しておくことで失敗を失敗のまま終わらせることがなく、
成功への糧にして実行し続けることができるようになります。

周りの人に宣言しよう

 人は実行したいことを公開したり宣言したりすると、最後までやりとげる傾向にあることが分かっています。

それは、周りの人から有言実行できていないと否定されたくないという感情や、自分自身の公開した宣言と行動が伴っていなければ、
ストレスを感じ公開した宣言を達成するような行動をしてしまうからです。

切実な理由を探そう

 実行できない理由として、ただ漠然と「成功したい」などの理由で実行しようとしている人がいますが、
実行しなければいけない切実な理由がない限り人は実行に移しません。

実行しなければ生きていけないなどの理由があれば人間は必ず実行に移します。

その為、自身に実行しなかったときの罰を設け、何が何でもやらないといけない理由を見つけることが大事です。

どうせやらないといけないのであれば即実行が得

 何かの記念日などをキッカケに、実行することをスタートしようとした経験がある方も多いと思います。

しかし、何かキッカケがあれば実行しやすいというのは勘違いであり、そのような事実はなく先延ばしのループにはまるだけです。

更に即行動にはメリットしかありません。

実行していることに他者がいる場合は、即反応があれば他者は自分のことを優先してくれていると感じてくれるので好感と信頼を手にすることができます。

そして自分自身も即行動し実行しておくと、やらないといけないリストが減りストレスを感じずに他のことに注力できます。

小さいことから始めよう

 実行したいことが難しくて、なかなか意欲がわかず実行に移せないと悩んだことがある人も多いと思います。

そんな時はその難しいことの中から簡単にできることを探し出し、まずはその簡単なことからスタートしましょう。

経験したことがある人も多いと思いますが不思議なことに、いったんスタートするとその後は案外簡単に進んでいきます。

つまり意欲が出なくて始められないのではなく、始めないから意欲が出ないということです。



ふたつの締め切りをつくろう

 一般の人は締め切りといえば、いつまでに終わらせるかの期限のことだけだと思っていますが、
「実行力」に優れた人はいつから実行し始めるのかという「開始デットライン」を設定しています。

そうすることでスタートを適切にでき、締め切りに遅れることを2重で防ぐことができます。

すべての行動は実験だと考えよう

 「実行力」を阻むものとして、失敗をして恥をかくなどの心配事があると思います。

それは成功しないといけないなどのプレッシャーを感じているからです。

まずは、成功しないといけないと思わずに、実験感覚で結果はどうなるのだろうと思って実行しましょう。

失敗してもともとなので、プレッシャーから解放されストレスを感じなくなり、更には解決するためには次はどうしようと考えを巡らせていくようになります。

ですので、何事も実行する際は実験感覚で取り組むことが大事です。

「助けられ上手」になろう

 助けを求めるということは、簡単そうに見えてなかなか難しいことです。

知らないことでバカにされないかと心配になったり、助けを求めることで相手の時間を奪って申し訳ないなど考えてしまいます。

しかし、以外にも助けを求めると相手は自分自身を価値のある存在だと自認するキッカケになり、すんなり助けを受け入れてくれます。

また人は1人で行えることには限界があり、1人で目標達成することは非常に困難です。どんどん助けを求めて様々な人の信頼を手にしましょう。

「観察の力」を利用しよう

 人は誰かに見られていると思うと、より正当な判断をするという結果が出ています。

もし1人の時には自分の行った行動を記録するだけでも同様の結果が見込まれます。

ですので、実行に移せないときは、できれば他人から見てもらう環境に身を置きましょう。

ウォーミングアップに時間をかけてはいけない

 ここで言うウォーミングアップというのは、やりたくないことから逃げるための口実づくりのことです。

例えば勉強を始めようとしたときに限ってやってしまう部屋の掃除などは、まさにそうです。

失敗する人は、将来は苦痛になるかもしれませんが今は楽しい仕事に一生懸命になり、成功する人は将来的に大きな満足を与えてくれるが、現在は苦痛な仕事を先に行います。
ですので、部屋の掃除は勉強が終わった後で十分なのです。



理想の自分を描こう

 今すぐには不可能でもいいので、自分はこんな人間になりたいと理想の自己イメージを持ちます。

そうすると人は、いつの間にかそのイメージに合わせて行動しようとします。

それが実行へとつながっていくのです。

断る勇気の持とう

 日々仕事の中で、気の進まない依頼や誘いをうまく断ることができないという人も多いと思います。

しかし、断ることをしないでいると自分の真に望んでいることや、本当に重要なことに向ける時間とエネルギーが足りなくなります。

しかし、あなたがその依頼を断ることができないのは真に重要な目標を持っていないからです。

そして自分の選択に責任を負うことが怖いからです。

目標さえはっきりしていれば他者の頼みに振り回されず、誘惑をきっぱり断ることができ、本当に実行したいことを実行できるようになります。

環境をコントロールしよう

 目標は決まっているのに、実行に移せないと悩んでいるときは様々な誘惑を遮断する環境を作り出すことが必要です。

最も効果があるのが「背水の陣」の環境作りです。

成功者は皆、意志の弱さよりを鍛えるよりも環境づくりに取り組みます

。図書館に行って勉強するなど、やるしかないという思いになるような環境を整えていきましょう。

価値の高い仕事をしよう

 人は効率と効果を意識した瞬間から変化が生まれ始めます

。常に効率の良い仕事をしているのに成果が出ない人は、効果のない仕事を効率的に行っているだけです。

価値の高い仕事=高い効果×高い効率であるため、いくら効率の良い仕事をしても、効果がゼロであれば価値のある仕事にはなりません。

そして簡単な仕事を選択していてもそれ以上の進化は望めません。

そうなるといくら実行しても成果につながらず、結果的に実行するモチベーションが下がってしまいます。
いかに効果のある仕事を行えるかが重要なのです。



ゴール(目標)について考える時間を確保しよう

 実行に移せずに誘惑に負けてしまっているときは、あなたが目標から目を逸らしている証拠です。

そんなときは目標についてだけ考えるようにしましょう。

目標のことだけについて考えていれば、それについて関連したものだけに強く反応し、それ以外の誘惑を無視するようになっていきます。

こうなれば障害物という名の誘惑は見えなくなり、目標に向かって超スピードで進んでいくことができます。

臨界点は必ずやってくると信じて継続しよう

 例えば水は100℃になるまで液体のままで気体になることはできません。

そして10℃、20℃、30℃と温度を上げていったとしても見た目に一切変化はありません。

しかし、100℃になると突如気体へと姿を変えます。実はゴールに向けて進んでいるときも同じことが言えるのです。

成果が出るまでは表向きには何も変化が起こっていないように思えます。

しかし、内側では着実に変化が起こっており、そこで諦めなければ必ず臨界点はやってきます。諦めずに実行し続けましょう。

積極的に教えよう

 人に教えるということは、3つの利点があります。1つ目は人を説得するためにより深い理解ができることです。

2つ目は教えたことに対して、それに見合った新しい自分のイメージを作ることができます。

そして3つ目がそのイメージ通りの行動をとろうとすることです。

自分のイメージと違う行動をとると、人はストレスを感じてしまいます。

その結果イメージ通りの行動をとろうとするようになるため、実行に移すことができ人に教えることで自分自身に大きなメリットがあります。

感想 

 皆さんは、やらなければならないことができたときにすぐに取り組むことができますか。

少なくとも私はすぐに取り組むことができませんでした。

考えることが面倒だったり、行動をすることが怖くて後回しにしてしまいます。

そして締め切りギリギリになってようやく取り掛かり、「早くしておけば良かった」「もう少し時間があればより良いものが作ることができたのに」と後悔します。

このような後悔をするこが分かっていながらも毎回同じ過ちを繰り返していました。

これはもう持って生まれた性格だから諦めるしかないのか、そう思っていた時に、ふと本書の題名を見つけ自分を変えたいという希望を胸に本書を読み進めました。
そして本書の冒頭に出てくる「実行力は資質ではなく技術だ」ということに感銘を受けたのです。

上記で紹介してきた通り様々な「実行力」を練習する技術を紹介していただいていますが、本書は何より具体例が豊富です。

ただひたすらに技術のことが執筆されているのではなく、具体例を交えて技術を紹介されているので、読み進めていきやすく、非常に理解しやすいです。

そして誰しもが感じたことのある経験、いわゆる「あるある」が多いので読み進めながら他人ごとではなく自分ごとのように技術を学んでいくことができます。
20個も技術があり到底すべてを1度に行うことはできませんが、私はとりあえず1つずつ行っています。

特におススメなのが「スケジュールはゴールから立てる」という技術です。

ゴールから立てることで、今何を選択することが正しいのか、これはいつまでに終わらせなければならないのか、

などの選択に迷うことが減り、ストレスが減少したことを実感することができています。成功しようなど、大きなことは成し遂げなくても良いので、
ストレスフリーな生活のためなど本書を読まれて実行することをおススメします。

総合点(100点満点)

90点 



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