「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち（監督 ガス・ヴァン・サント）」のあらすじ・感想・魅力について紹介します。
作品の属性情報
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちは、ロビン・ウィリアムズ、マット・デイモン、ベン・アフレックが出演したアメリカのヒューマンドラマ映画です。
アフレックとデイモンが脚本を手がけたこの映画は、20歳のボストン南部の清掃員ウィル・ハンティングが、警察官に暴行を加えた後、起訴猶予処分の一環として精神科医の患者となり、有名教授の下で高度な数学教育を受けるという、知られざる天才です。
ウィルはセラピーを通じて、親友、恋人、そして自分自身との関係を見つめ直し、過去と向き合い、未来を考えるという重大な課題に直面します。
1997年12月にミラマックスがアメリカで公開しました。批評家からは好評を博し、製作予算1,000万ドルに対して2億2,500万ドル以上の興行収入を記録する大ヒット映画です。
アカデミー賞では、作品賞、監督賞、主演男優賞を含む9部門でノミネートされ、ロビン・ウィリアムズの助演男優賞、アフレックとデイモンの脚本賞の2部門で受賞しました。
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちはガス・ヴァン・サントが監督を務めました。
1985年に映画監督デビューを果たし、1989年にマット・ディロン主演の「ドラッグストア・カウボーイ」、1991年にキアヌ・リーブスとリバー・フェニックス主演の「マイ・プライベート・アイダホ」の監督を務めます。
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちでは、アカデミー監督賞にノミネートされました。
視聴動機
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちは、ロビン・ウィリアムズが出演しているので観ました。
マット・デイモンもベン・アフレックも当時無名な二人が脚本を執筆したことは後から知りましたが、自分の中ではナンバー1の映画です。
あらすじ
ボストン南部で虐待を受けて育ったウィルは、マサチューセッツ工科大学で清掃員として働いています。
学生たちを困らせる複雑な数学の問題を解いた彼を教授が探すと、彼は警官を殴って刑務所にいることが判明します。
教授はウィルに協力し、精神科の治療を受けさせると約束します。
ウィルが次々と精神科医を困らせる中、教授は大学時代の疎遠な友人で精神科医のショーンに助けを求めます。
ウィル同様、ショーンもボストン南部の厳しい環境で育っていますが、いまだに喪失感に苦しんでいます。
つまりショーンは、ウィルが自分の才能を使って自分の世界を広げれば、友人を裏切ることにはならないと悟らせることができるのです。
その過程で、ウィルはハーバード大学医学部生のスカイラーと恋に落ちます。
彼女とショーンは、痛みから自分を守るために築いた壁はもはや必要なく、むしろ邪魔になっていることをウィルに教えていき、ウィルに自らの可能性について気付かせます。
注目出演者
ウィル役のマット・デイモンは、グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちで本格的な映画デビューを果たしますが、親友役でもあるベン・アフレックと共同執筆した脚本で大きな注目を集めます。
脚本家としてだけでなく、その後「プライベート・ライアン」でも演技力が注目され、「ボーン」シリーズや「オーシャンズ」シリーズなど大ヒット映画に出演する人気俳優となります。
アメリカでの映画興行収入で最も稼ぐ俳優としても知られております。
ベン・アフレックは、子役から映画に出演しており、グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちで注目を浴びるようになります。
その翌年には「アルマゲドン」「パール・ハーバー」など世界ヒット作品に主演し、ハリウッドスターの道を歩んでいきます。
監督としても才能を開花させ、「ゴーン・ベイビー・ゴーン」「ザ・タウン」「アルゴ」などの監督を務め、「アルゴ」ではアカデミー作品賞を受賞しています。
感想
グッド・ウィル・ハンティングの素晴らしさは、脚本の確かさと、それを支えるキャストと製作スタッフの存在にあります。
ヴァン・サント監督は、不必要な感情移入を避け、物語の中に感情のリアリティと厳しさを見出す作品に仕上げました。
デイモンの演技は素晴らしく、パートナーのアフレックも同様に力強い演技をしております。しかし、この映画では、ロビン・ウィリアムズが映画の中心であり、最大の魅力でもあります。
コメディ作品に多く出演しているロビン・ウィリアムズですが、ヒューマンドラマ映画の「今を生きる」に並ぶ、最高の演技を見せています。
総合点
99点
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