仲邑菫二段(なかむらすみれ)の戦績・更新記録・中学・年収について囲碁ファンがわかりやすく説明

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 現在、プロの囲碁女流棋士として大活躍中の仲邑菫二段について詳しく、長年の囲碁愛好家である筆者がわかりやすく紹介していきます。

仲邑菫(なかむらすみれ)二段は、まだ中学生ながら天才的な才能を発揮し、いろいろな棋戦で素晴らしい成績を上げています。

仲邑菫二段がプロ入り間もないころ、囲碁界の第一人者である井山本因坊が記念対局をしていた時に、最初は半身でニコニコしながら対局していた本因坊が途中から座りなおし、真剣な顔つきに転じた光景がいまだに目に焼き付いています。




 

プロ囲碁棋士 仲邑菫(なかむらすみれ)二段のプロフィール

仲邑菫二段は2009年大阪府出身で、現在13歳です。

父親はプロ棋士の仲邑信也九段、母親はアマチュア囲碁の高段者で、囲碁一家に育ちました。

アマチュアの高段者である母親や、父親で囲碁の師匠でもある仲邑信也九段の指導で3歳で囲碁を始め、両親の指導の下、あっという間に才能を開花させました。

5歳の時には、早くも関西アマ女流囲碁名人戦Bクラスで優勝し、その天才ぶりを発揮しています。

また、6歳の時には、未就学児の大会である第4回渡辺和代キッズカップで優勝。
同じ年に父親の仕事の都合で、大阪に引っ越し、2017年、8歳のとき、関西棋院の院生となりました。
さらに、韓国での囲碁修行も始めました。

母親が毎週末、韓国に連れていき、そこで囲碁修行をしました。
韓国に通ったのは1年間だけでしたが、その間に2018年1月には家族で一時的に韓国に引っ越して、3か月間ほど、韓国棋院の研究生として指導を受けています。
2019年4月日本棋院の英才特別採用により、プロ入り(初段となる)


2021年1月に、大阪から再び東京に引っ越したため、関西棋院から東京の日本棋院へ移籍

2022年現在、中学1年生。

中学校名は公表されていませんが、東京都内の中学校に通っているようです。

趣味は”ぬいぐるみ”、テレビには興味がないということです。





仲邑菫二段の主な戦績

2019年  
ネット碁のアマチュア女流棋戦(バンダネットレディース囲碁トーナメント)で優勝

第23期女流棋聖戦本戦入りを果たしました。

現在、女流囲碁の主な棋戦は、女流本因坊戦、女流名人戦、女流立葵杯、女流棋聖戦、扇興杯女流最強戦、テイケイ杯女流レジェンド戦の6つがあり、棋聖戦は中心的な棋戦の一つとなっています。

中学生にしてその本戦入りをするということは仲邑菫二段の並大抵ではない才能を示しています。

2020年   
前年度に続いて、第24期女流棋聖戦本戦入り

2021年   
女流立葵杯ベスト4

2022年   
第55回棋道賞新人賞を受賞

女流名人戦で、藤沢里菜女流名人への史上最年少の13歳で挑戦者となりました。
3番勝負では、2敗で敗退しています。

博多・カマチ杯女流名人戦で、史上最年少の挑戦者に。

5月におこなわれた国際棋戦の湖盤杯の開幕戦で仲邑菫二段は中国の15歳の天才少女呉依銘三段と対局しましたが惜しくも敗れています。




男性棋士との対戦成績

全体的に囲碁界では、男性棋士と女性棋士では実力にかなりの差があるといわれています。

国内のプロ棋士の数はおよそ400人を超えるぐらいですが、そのうち100位以内にランキングしている女流棋士は2022年5月の段階でわずか3人です。

その中で、2019年、仲邑菫二段は、プロ入りした年に、男性棋士と12回対戦し、10勝2敗という成績を収めています。

そのうち、8連勝という記録も作っており、当時10歳だった彼女が8人連続男性棋士に勝利したというのは驚くべき快挙といっていいでしょう。

2020年には男性棋士との対戦は19回に増え、8勝11敗という結果でした。

2021年度は男性棋士と33回対戦して、22勝11敗という素晴らしい結果を残しています。

ただ、羽根九段や小林九段等のタイトル保持経験者にはまだ、勝利したことはありません。

国内ランキングと年収について

2022年5月現在、四百数十名いるプロ棋士の中で国内ランキング100位以内に入っている女流棋士は、3人だけです。

現在女流4冠を持っている藤沢里菜女流本因坊が23位、上野愛咲美女流棋聖が33位、鈴木歩七段が97位となっています。

仲邑菫二段は138位です。

ただし、女流棋士の中では第6位ですから、すでに彼女が女流棋士の中でトップクラスの実力を持っているということが分かります。

年収については公表されていませんが推定することはできます。

プロ棋士の収入の主なものはまず、各タイトル戦の対局料です。

公式戦で対戦するごとに勝った人も負けた人も対局料がもらえます。

金額は一定ではなく、タイトル戦の種類によって違います。

通常、大きな棋戦ほど対局料は高くなります。

ほかの収入としては、タイトル戦に優勝すればもちろんその優勝賞金がもらえます。

賞金金額は、3大タイトルの棋聖戦4,500万円、名人戦3,700万円、本因坊戦3,200万円となっていて非常に高額です。

また、女流棋戦では、女流名人戦700万円、女流立葵杯戦700万円、女流本因坊戦550万円となっています。

それから、囲碁教室や囲碁サロンなどでアマチュア棋士を指導するとその指導料金、ほかに公式戦の立会人や記録係、解説者などの収入もあります。

一般的に、若手の女流棋士の年収はおおよそ300万円を超えるくらいです。

仲邑菫二段の年収も、まだタイトル戦で優勝していないので、およそ300万円台だと推定されます。



仲邑菫二段が更新した記録

仲邑菫二段はプロ入り後、数々の記録を更新しています。そのすべてが最年少記録です。彼女が達成した最年少記録について以下にあげておきます。

2019年4月   
英才特別採用により、プロ入り(初段となる)(10歳0か月)

2019年7月   
公式戦初勝利ー女流棋聖戦で勝利(10歳4か月)

2019年8月   
棋戦本戦入りー女流棋聖戦で本戦入り(10歳5か月)

2020年10月   
棋戦本戦勝利ー女流棋聖戦で本戦勝利(11歳7か月)

2021年3月   
二段へ昇段(12歳0か月)

2021年4月    
棋戦ベスト4ー女流立葵戦でベスト4(12歳1か月)

2021年5月    
リーグ入りー棋聖戦Cリーグ入り(12歳2か月)

2022年4月    
タイトル戦挑戦手合出場ー女流名人戦で挑戦者として出場(13歳1か月) 

2022年6月
史上最年少100勝達成し50年ぶりに記録を更新

  

このように、仲邑菫二段は、いくつもの最年少記録を塗り替えてきました。

まとめ

 仲邑菫二段は現在、13歳で中学1年生ですが、数々の最年少記録を更新し、国内の女流ランキングでも第6位とトップクラスの実力を有しています。
それは、将棋界の藤井総太二冠に匹敵するかもしれません。

仲邑菫二段が大きな棋戦で優勝する日もそう遠くないかもしれません。



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