医師が教えるサウナの教科書(ダイヤモンド社 加藤容崇著)読んだ感想や主な内容

書評

医師が教えるサウナの教科書~ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか~(加藤容崇著)を読んだ感想や主な内容を紹介します。

本の属性情報(著者・出版社・出版日)

 
著者 :加藤容崇
出版社:ダイヤモンド社
出版日:2020年3月4日



購入動機(なぜこの本を買ったのか?きっかけ等)

 
現在サウナがブームになりつつある世の中で、「サウナ=男性の娯楽」と思っている私にはなぜブームになっているのかが分からず、
ブームの理由について知りたいと思って購入しました。

主な内容

なぜサウナに入るのか

多忙な現代人は常に何かを考えて生活を送っているため、脳の疲労がひどく、脳を十分に休息させることが苦手だとされています。

その結果、十分なパフォーマンスを出すことができていません。

そのためここ数年、脳のととのえ方として「瞑想」や「マインドフルネス」が注目されてきました。

しかしこれらは実践が非常に難しく、何年もの修業が必要とされています。それがなんとサウナなら、誰でも自動的にできてしまうのです。

それはなぜかというと、サウナに入れば100度の高温空間に閉じ込められるため危機的環境に置かれた人体は余計な事考えられなくなります。

その後すぐに水風呂に入ると温度の高低差に体は再度危機的状況を感じ同じく余計なことを考えません。

体内では持てる力すべてを使い生命状態を維持しようとします。

そして最後に外気浴、ここで危機的状況を脱したと判断し体内が急速にリラックスしていき「ととのう」ということになります。

これをサウナに入ることで体内が強制的に反応してしまうため、誰でもできるということです。
 

サウナの効果

1. 脳疲労が取れて頭がスッキリする
脳疲労をとるためには、ぼーっとしている時に動いている脳回路が原因とされています。

それをサウナに入ることで強制的に停止することができ、脳疲労を減らすことにつながるのです。

2. 決断力と集中力がアップする
脳のα波を正常化させる働きがあるそうです。α波が正常になると認知機能(ワーキングメモリー)が向上して集中しやすくなります。

認知機能(ワーキングメモリー)とは脳内で考えることの出来るキャパシティーのようなものです。

3. アイディアやひらめきが舞い降りる
β波を増加させる効果があり、そのおかげでアイディアが浮かびやすい状態になっていることが実験で確認されています。

4. 感情的にならなくなる
危機的状況になると自律神経が刺激され、鍛えられていきます。その結果メンタルが安定し感情をコントロールしやすくなります。

5. 睡眠をコントロールできるようになる
・頭が勘違いして、「この肉体はものすごく疲れている」と判断して熟睡できます。
・深部体温、末梢体温の差を強制的に生み出し深い睡眠がとれるようになります。
・HSP70という物質が出て昼寝のウトウトすることを防ぐことができます。
・δ波が低下することで眠い時にシャキッと覚醒できるようになります。
以上のことをサウナの入り方を変えながら、自分の体調や予定に合わせてコントロールするこができます。

6. 感覚が敏感になる
脳の右側の頭頂葉が活性化し五感が敏感になります。そして「ゾーン」と呼ばれる状態になり、全体としてはリラックスしているのに、必要な部分だけが上がっているような感覚になります。

7. 肩こり・腰痛・眼精疲労がやわらぐ
温帯効果で凝り固まった筋肉をやわらげるため血流が増加します。そのおかげで老廃物が体内からなくなりスッキリします。また、万病の元とされている炎症が減り、活性酸素が減少します。そのおかげで肩こり・腰痛・眼精疲労がやわらぎ、なりにくい体にもなります。これは入浴によっても効果は得られますが、サウナのほうがより高い効果を得ることができるのです。

8. 見た目がよくなる
肌の新陳代謝が促進され肌の調子が整います。更には甲状腺ホルモンが増えるので、代謝が上がり痩せ体質になれます。またむくみをとる効果もあります。



サウナの正しい入り方

 以上のような8つの効果を出すためには、正しいサウナの入り方を実践しなければなりません。

入り方の大まかな流れは「サウナ→水風呂→外気浴」です。これを1セットとし、3~4セット行います。
注意点としては
・セットとセットの間には自分の好きなことをやっても大丈夫ですが、1セット内に他の行動をプラスするのはNGです。
・「水風呂→外気浴」の間はなるべく速やかに行動しましょう。
・最終セットは「サウナ→水風呂(10秒程度)→水シャワー」にしましょう。
・セット間には必ず水分補給することを忘れないようにしましょう。
以上4点を守ることです。

水風呂の入り方のコツ

 息を止めながら入るのはNGで、息を吐きながら入ることが大事です。こうすることで心臓への負担を減らすことができます。

そして肩まで入り浮遊するように脱力するのがベストです。そして息がスースーしてきたら水風呂を出てもいいサインとなります。

外気浴のコツ
 素早く体を拭き転倒しないように、気を付けて外気浴スペースへ速やかに移動します。ここを速やかに行うのは真の「ととのい」タイムが約2分間だからです。

サウナとお風呂は似て非なるもの
 お風呂でも体の疲れは取れますが、サウナのように脳の疲れは取れません。ここがお風呂とサウナの大きな違いです。

感想

 本書を読んだ後、すぐにサウナに入りたくなってインターネットで検索し近所のサウナのある温泉にすぐに向かいました。

全て本書の記述通りの所作でサウナを体感してきたところ、本当にそのままの一石八鳥の効果を体感できました。

個人的には睡眠の質が向上したことに驚きを隠せません。なぜ今までサウナについて知らなかったのか後悔しています。

今まで「サウナと言えば男性の娯楽」と思い込んで「何でわざわざあんな熱いところに入っているのだろう」と関心すら湧かなかったのですが、考え方が180度変わりました。

是非、皆様にもリフレッシュしたいときには他の何よりもサウナをおススメしたいと思います。

特に今までサウナと無縁だった女性の方には体感してもらいたいです。本書の後半にも紹介してありますが、男性よりも女性のほうがサウナの感受性が高く「ととのい」やすいそうです。今後女性にとってサウナは最高の習慣となっていくことでしょう。

総合点(100点満点)

95点



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