大判焼きと今川焼き・回転焼き・御座候の違いや名前の由来をわかりやすく説明

「大判焼き」、「今川焼き」、「回転焼き」は、名前が異なりますが同じ食べ物です。
小麦粉・卵・砂糖を水で溶いて作った生地を約2~3cmの円形の型に流し込み、その中に小豆の餡やカスタードクリームなどを入れて焼き上げた和風のお菓子を意味します。

兵庫県近辺でよく目にする「御座候」は、「回転焼き」を中心に食品を製造・販売している兵庫県姫路市に本社を置く企業名です。

大判焼き、今川焼き、回転焼きの3つの呼び名のうち、もっともその由来の歴史が古いのは、今川焼きです。



今川焼の由来と使われている地域は?

・由来
今川焼と呼ばれるお菓子を最初に発売したのは、現在の東京都千代田区鍛冶町(JR神田駅東側)にある神田今川橋付近に江戸時代にあった店だと伝えられています。

今の神田周辺には今川という地名は存在しませんが、東京都千代田区立今川中学や今川橋交差点として今川という名前は存在しています。

つまり、今川焼は、江戸時代の地名の今川に由来しています。

・今川焼という名で呼ばれているエリア
主に関東地方・首都圏や中部地方(長野県・福井県など)

大判焼きの由来と使われている地域は?

・由来
愛媛県の松山丸三という会社が、1956年ごろ、回転焼を一回り大きくしたものを”大判焼”と名づけ、それを焼く機械を販売しようとしたのが始まりとされています。
焼く機械が普及するにつれ、”大判焼”が全国に広まったとされています。

・大判焼きという名で呼ばれているエリア
主に南東北地方・北陸地方・東海地方・中国地方・四国地方

回転焼きの由来と使われている地域は?

・由来
回転焼きの名前の由来は、回転させながら焼くという製造工程から名付けられたと説が有力です。

・回転焼きという名で呼ばれているエリア
主に関西地方や九州地方




全国には、以下のように大判焼き・今川焼き・回転焼き以外の呼び名も存在します。

大判焼き・今川焼き・回転焼き以外の呼び名一覧

おやき 

円盤焼き 

ドラ焼き

甘太郎焼き

ホームラン焼き

七越焼き

がめこもぢ

あまやき

ぎし焼き

どてきん

じまん焼き

黄金焼き

太鼓焼き

花見焼き

太郎焼き

三笠焼き

七尾焼き

焼き饅頭

どりこの焼き

こがね焼き

あずま焼き

黄金饅頭

ちゃっぽろ焼き

画廊まんじゅう

天輪焼き

ロンドン焼き

冷凍食品最大手のニチレイは、以下のように商品名を今川焼(あずきあん)として全国に販売、同社有数の人気商品となっています。

もしかしたら、ニチレイの本社が、今川焼の発祥地に近い東京都中央区にあるから、今川焼としているのかもしれません。
もし、本社が大阪だったら回転焼きとなっていた可能性もあると思います。

ニチレイ 今川焼(あずきあん) 5個入(400g)

商品名 今川焼(あずきあん)

内容量 5個入(400g)

原料原産地 あずきあん(砂糖(さとうきび(輸入)))  

栄養成分1個当たり(80g)
エネルギー 159kcal、たん白質 3.6g、脂質 2g、炭水化物 31.8g、食塩相当量 0.2g、カリウム 181mg、リン 65mg

まとめ

確認可能な情報から判断しますと今川焼が江戸時代から始められたということで、歴史的には元祖的な存在といえそうです。
ただ、回転焼きや大判焼きが今川焼と無関係に独自に発展・普及したともいえそうです。

いずれにしても同じ商品がこれだけ地域によってその呼び名が違う和菓子は、今川焼・回転焼き・大判焼き以外にはそうはない
と思います。




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