法隆寺の七不思議の見どころを地元奈良県民がわかりやすく説明します

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奈良が誇る世界文化遺産「法隆寺」。

聖徳太子が創建したとされ、西院伽藍は世界最古の木造建築として、あまりにも有名ですよね。

そんな歴史ある法隆寺には、七不思議が存在することをご存知ですか?



法隆寺の七不思議とは

1.法隆寺の伽藍には蜘蛛が巣を張らず、雀も糞をかけない

 実際のところ、蜘蛛の巣はありますし、鳥の糞も落ちています。

これは、「蜘蛛や鳥までもが気を遣うほど、清く尊い聖域である」という例えです。

2.南大門の前には鯛石(たいいし)と呼ばれる大きな石がある

昔、近くを流れる大和川が氾濫した際、法隆寺の南大門より先に水は上がった来なかったという言い伝えがあります。

魚や川の水はこの石があるところまでしか来ない、という意味から、水害のお守りであると言われています。

この鯛石を踏むと、水難に遭わないという話もあるそうですよ。

3.五十塔の相輪には、大鎌が刺さっている

総高32.45メートルの法隆寺の五重塔。下から見上げれば、その大きさに驚かれるでしょう。

ではその塔を、少し離れた所から見上げてみて下さい。塔のてっぺん(相輪)に、4本の大きな鎌が刺さっているのが見えますね。

この鎌は、なぜ相輪に据えられているのか、はっきりとした理由は判っていないんです。
「落雷除けのお守り」だとか、「聖徳太子の怨霊封じ」だとか……。
また「鎌が上向きに見えたら、その年は豊作」という説もあるそうです。



4.法隆寺の境内には、三つの伏蔵(ふくぞう)がある

「伏蔵」とは、読んで字の如し「地中に埋まっている蔵」のことです。
法隆寺の伏蔵の中は、創建当時から存在するとされており、寺の僧侶でさえ中を見たことがないと云われています。

誰も見たことがないと言われると、中身が気になりますよね。
諸説ありますが、財宝が収められているという説が有力なようです。

財宝の用途は「もしも法隆寺が破損した時の再建費」や「建物が倒壊しないように祈願するための鎮壇具」などなど……。

いずれも、「寺の非常事態に備えた蔵」という認識で、概ね間違いはないでしょう。

5.因可池(よるかのいけ)の蛙には片目が無い

かつて聖徳太子が住んでいた斑鳩の宮の傍に存在していたとされる「因可池」。西院伽藍と東院伽藍を結ぶ石畳の大路の奥に、それはあります。

ある日、太子が学問をしていると、池の蛙の鳴き声が大変うるさく鳴いていました。静かにするように太子が筆で目をついたところ、この池の全ての蛙は片目になった、という言い伝えがあります。

6.夢殿の礼盤(らいばん)の裏は、汗をかく

礼盤とは、お坊さんが座る台のことです。

この現象の正体は、堂内の湿気により礼盤に結露が発生し、それが垂れることです。
毎年2月、この礼盤をひっくり返して日光にあて、湿り具合でその年の作物の作物の出来具合を占う「夢殿のお水取り」が行われます。

7.雨だれの穴が地面に空かない

この言い伝えは、法隆寺の地盤の良さや水はけの良さを表現しているものとされています。
また、法隆寺の建物の基礎は砂利などを用いらず、石を積みあげています。

その上に、更に大きな石を積むことで基礎が構成されているので、雨が降っても水が垂れた跡が残らず、美しい景観を保つことができます。



筆者オススメの法隆寺の見どころ

国宝にも指定されている、金堂の釈迦三尊像。教科書で一度は見たことありますよね。
そのお釈迦様のお顔、なんだか見覚えがありませんか?

そう、あの国民的ヒーロー「ウルトラマン」です。法隆寺の釈迦像は、ウルトラマンのモデルになったと言われています。

その真偽は定かではありませんが、確かにそっくりです。

法隆寺を訪れたなら、ぜひ写真に収めて頂きたい風景があります。
それは、南大門の外から、西院伽藍を臨む構図。

南大門をフレームにすると、西院伽藍が見事に収まるんですよ。
かつて筆者が訪れた際、地元のおじさまに教えて頂きました。


天気が良く空も青かったので、伽藍が映えてとても美しい写真が撮れました。

まとめ

科学的に解明されている不思議もあれば、単なる伝承にすぎないような不思議もありましたね。

しかし、日本最古という深い歴史を持つ法隆寺が、古来より人々の信仰を集め、現代に至るまで、その威厳を保っているかが分かります。

法隆寺は、交通アクセスも大変便利です。
関西を訪れる際は是非、参拝してみて下さい。



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