将棋界では、棋界最高峰のタイトルである竜王位を獲得したことで史上最年少の4冠を達成した藤井竜王の話題で湧いていますが、
女流将棋では里見4冠と西山白玲が覇を競っています。
2020年に女流将棋では、初めてとなる順位戦方式によるタイトル戦”ヒューリック杯 白玲戦・女流順位戦”が創設されました。
そこで、女流棋士(将棋)のタイトルの序列と決め方についてアマ三段の強豪?がわかりやすく説明します。
白玲戦の誕生により、女流将棋におけるタイトルの序列に変更がありました。
具体的には以下の通りです。
女流将棋タイトルの序列・賞金額一覧
1位:ヒューリック杯 白玲戦・女流順位戦
タイトル称号名
「白玲」
概要
<女流順位戦>
全女流棋士をA級からD級の4クラスに分けリーグ戦を実施。
A級で同率首位の女流棋士が複数出た場合は、同率者によるプレーオフを行い白玲への挑戦を決定。
優勝賞金
1500万円
2位:大成建設杯清麗戦(第3期より)
※「ヒューリック杯清麗戦」(第2期まで)
タイトル称号名
「清麗」
優勝賞金
700万円
3位:「マイナビ女子オープン」
タイトル称号名
「女王」
優勝賞金
500万円
4位:「リコー杯女流王座戦」
タイトル称号名
「女流王座」
優勝賞金
500万円
5位:岡田美術館杯女流名人戦
賞金額非公開
6位:女流王位戦
賞金額非公開
7位:霧島酒造杯女流王将戦
賞金額非公開
8位:倉敷藤花戦
賞金額非公開
※他にYAMADA女流チャレンジ杯、白瀧あゆみ杯、花みずき女流オープンがありますが
参加資格が若手に限定されているため、ランキングから除外
女流将棋のタイトルの序列はどのように決められるのか
結論からですが、女流将棋のタイトルの序列はその賞金額で決定されます。
ヒューリック杯 白玲戦・女流順位戦は、2020年に創設された最も新しいタイトル戦ですが賞金額が1500万と最高金額のため、序列1位となっています。
なぜ、タイトルの序列を賞金額で決めるかというと、権威とか伝統・歴史といった曖昧な基準で序列を決めるとタイトル戦の主催者間で軋轢を生じかねないからです。
どの主催者も自分のところのタイトル戦を序列を上位にして欲しいと思っています。
ですので権威というような事柄で序列を決めることが出来ないのです。
賞金額という誰にでも判別がつく基準で序列を決めることで無用な軋轢をさけることにつながっています。
この序列の決め方は、男性棋士が主体のタイトル戦も同様です。
ちなみに藤井4冠が4冠目に獲得した竜王位が棋界序列1位のタイトルと位置づけられているのも賞金額が4500万と棋界最高額だからです。
現在のタイトル保持者(2022年5月現在)
2021年11月にタイトル保持者の変動がありました。
西山・里見に次ぐ実力者とされている加藤桃子女流三段が里見香奈清麗から初めてタイトル奪取。
女流将棋の2強に割って入る形になりました。
また、同じ11月に里見香奈女流三冠が西山朋佳女流王将からタイトル奪取
さらに2021年12月に里見香奈女流四冠が西山女流王座からタイトルを奪取。
女流五冠に復帰すると同時に通算女流王座獲得が5期となり、史上初のクイーン王座も獲得しました。
一方の西山白玲は、2か月連続同じ相手からタイトルを奪取されました。
2022年2月には、伊藤沙恵女流三段が里見香奈女流名人から悲願のタイトル奪取に成功しています。
★白玲
西山朋佳
★清麗
加藤桃子
※2021年11月に里見加奈清麗からタイトル奪取
★女王
西山朋佳
★女流王座
里見香奈
※2021年12月に西山朋佳女流王座からタイトル奪取
★女流名人
伊藤沙恵女流三段
※2022年2月に里見香奈女流名人からタイトル奪取
★女流王位
里見香奈
★女流王将
里見香奈
※2021年11月に西山朋佳女流王将からタイトル奪取
★倉敷藤花
里見香奈
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