将棋8冠達成した棋士は?藤井・羽生七冠とどっちが強い?最強ライバル棋士は?

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将棋歴ン十年のアマ強豪?の筆者が、将棋8冠達成した棋士の存在や藤井聡太7冠と羽生七冠との比較、藤井8冠が誕生した場合どうなるのか、最強ライバル棋士について分かりやすく説明します。

将棋8冠達成した棋士は?

結論ですが過去に将棋タイトルで8冠を達成した棋士はいません。
羽生7冠がこれまでの最高記録です。

なぜ、8冠達成者がいないのかについて、理由は、現在の将棋タイトルのうち、叡王戦が誕生したのが2015年だからです。

つまり、将棋タイトルが8つになったのは最近で、羽生七冠の時代は7つしかタイトルがなかったからです。

ですので、羽生7冠と実現したら藤井8冠は、その時点でのタイトルを独占するという意味では同じ価値があります。



藤井8冠が誕生したら棋士はどう思う?

羽生7冠が誕生したときに、新聞のインタビューで当時トップ棋士の一人だった森下卓九段は、”棋士として、これ以上ない屈辱です。”と語っていたのが強く印象に残っています。

ですので、藤井8冠が誕生したら将棋ファンをはじめ、多くの人が歓喜・感服すると思いますが棋士の立場からすれば、やはり屈辱を感じるのではないかと察します。

現に、現在最年少棋士の藤本渚四段は、”年齢的に藤井さんの全盛期と自分の将棋キャリアがかぶってしまうので別の時代に生まれたかった”と語っています。

将棋棋士は、”自分が一番強い”というくらいの意識で取り組まないと生き延びれない厳しい世界ですので、藤井8冠が誕生したら、大半の棋士は悔しいと感じるでしょう。

藤井7冠と羽生七冠はどっちが強い?

①最強棋士の比較の困難さ
将棋界で常に話題になるのが、その時点での最強棋士と過去に最強とされた棋士がどっちが強いのかという問いです。

藤井7冠と羽生九段は、今年、将棋タイトル王将戦で7番勝負を行い新旧の天才対決として大きな話題となりました。

結果、藤井王将が羽生九段の挑戦を退けましたので、現時点では藤井7冠の方が強いと言えそうです。

将棋の強さの比較で難しいのは、世代が違う棋士の全盛期が異なることです。

要するに藤井7冠と羽生九段が最強とされた7冠時代での棋力で対局しないかぎり、どちらが最強かは判断しにくいからです。

②谷川浩司十七世名人による藤井・羽生比較
今年に入り、新聞紙上で谷川浩司十七世名人が、藤井7冠と最強とされた羽生7冠の実力について、実際に対局した経験に基づいて解説していました。

それによると”羽生7冠達成時の羽生さんは、当時の他のトップ棋士が努力・研究すれば、なんとか勝てるという位の実力差だったが、現在の藤井7冠の実力は、他のトップ棋士が追いつけるような感じがしないレベル。”

と語っていました。

かつて、光速の寄せで一時代を築き、藤井七冠に破られるまで、最年少でプロ棋士になった実力者の谷川浩司十七世名人の見立てだけに説得力があると思います。



藤井8冠が誕生したらどうなる?

藤井8冠が誕生したら、もしかしたら国民栄誉賞の大賞になるかもしれません。賛否はあるとは思いますが。

藤井8冠となると予選に参加する必要はなくなりますので対局は、一部を除き、将棋タイトル戦の防衛戦のみになります。

具体的に以下のようなスケジュールになることが想定されます。
王座戦で8冠が達成された場合、8冠としての対局日程は以下の通りです。

◎藤井8冠の対局日程(予定)
・竜王戦7番勝負
2023年10月中旬~12月中旬

・王将戦7番勝負
2024年1月中旬~3月中旬

・棋王戦5番勝負
2024年2月中旬~3月下旬

・名人戦7番勝負
2024年4月初旬~6月下旬

・叡王戦5番勝負
2024年4月中旬~6月中旬

・棋聖戦5番勝負
2024年6月初旬~8月初旬

・王位戦7番勝負
2024年7月初旬~9月初旬

・王座戦5番勝負
2024年8月下旬~10月下旬

そもそも棋士の対局日程を管理する日本将棋連盟もタイトル戦主催者も8冠を想定していないと思われますので、上記の日程について、8冠が実現したら変更の可能性があるのではないかと思います。

藤井7冠に勝つ困難さとライバルになりそうな棋士について

①藤井7冠に勝つ困難さ
藤井7冠に勝つ困難さは、具体的には藤井7冠が持つタイトルを奪取しようとした場合、5番勝負のタイトル戦なら3勝、7番勝負のタイトル戦なら4勝しなくてはならないことです。

現状、藤井7冠は、トップ棋士の集団であるA級順位戦参加棋士すべてに大きく勝ち越していますので、タイトル戦番勝負で1勝はできても3勝、4勝するというのは、極めてハードルが高いと思います。

②ライバルになりそうな棋士
将棋界は、常にその時々の最強とされる棋士がいて、その好敵手がいるという構図で展開されてきました。

羽生九段の場合は、羽生世代という一大勢力が存在し、羽生7冠もその世代の他の棋士からタイトルを奪取されることもしばしばでした。

藤井7冠にライバルになりそうな棋士の一番手は伊藤匠七段です。

伊藤匠七段は、藤井7冠と同学年。

小学生の時に藤井少年と対局、勝利したことで”藤井7冠を泣かせた男”として名を馳せています。

その伊藤匠七段は、プロ入り以降、実力が高く評価されてきましたが、将棋タイトルの最高峰である竜王戦の予選・決勝トーナメントでトップ棋士を次々と倒し、挑戦者に名乗りをあげました。

あるトップ棋士が伊藤匠七段について、藤井7冠がいなければ、大騒ぎになってもおかしくない実力があるとその棋力を評価していました。

竜王戦で挑戦者になるのは、タイトル戦で最も困難とされていますので、伊藤匠七段の実力ぶりが窺えます。

竜王戦は、上のクラスから1組から6組までありますが、伊藤匠七段は竜王戦史上初の5組からの挑戦者となり、それまでの段位5段から7段に異例の2階級特進しています。

藤井7冠は、タイトル戦で初めて、自分と同学年の挑戦者を迎えることになります。

将棋棋士のライバルは、過去だいたい同世代が多いのですが同学年の伊藤匠七段は、藤井7冠の好敵手となりうる有望な棋士だと思います。

伊藤匠七段は、トップ棋士の中で最も藤井7冠に勝利数が多い永瀬王座に対して4勝0敗と大きく勝ち越していますので藤井7冠には手ごわい相手になりそうです。



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