「愁い」と「憂い」の意味の違いとは?分かりやすく説明

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「愁い」とは?どんな意味

「愁い」とは主として人や風景に対して抱く、悲しみの感情を意味します。

例えば、晩秋の夕陽が沈んでいく湖の風景をみて、”愁いを漂わせた湖”と表現したり、悲しそうな表情で物思いにふける少女を”愁いに沈む少女”と表現するときに使用されます。

愁いの愁は、秋の心と分解できますので、季語ではないにしても秋に似合う言葉と言えそうです。

同じ湖の光景について、真夏の灼熱の太陽が降り注ぐ湖を”愁いを漂わせた湖”とは表現しないでしょう。

「愁い」は、「哀愁」と同じ意味で、小説で、”哀愁を帯びたヨーロッパ”のような表現をよく目にします。

また、”哀愁を帯びた中年男性”のように本人が「愁い」を感じているかどうか定かでない?のに余計なお世話的?にテレビ・新聞で用いられています。

また、特に理由や原因がないのに虚しさやもの悲しさを感じたりするような感情も「愁い」が用いられます。

「愁い」の特長は、「愁い」をもたらすものが抽象的・漠然としており、その個人の主観に左右されることです。

例えば、晩秋の夕陽が沈んでいく湖の風景をみても美しい風景とは感じるけど、それ以上何の感情も抱かない人もいますので、「愁い」は、個人個人の感受性・その時の感情・心情に影響を受けやすい表現といえます。



「憂い」とは?どんな意味

「憂い」とは?自分の将来や進路に関して、心配になったり、不安を感じることを意味します。

「愁い」が抽象的な傾向があるのに対し、「憂い」は、主として自分事に関する将来や進路・健康というような具体的な事柄に対する感情ということが特長です。

「自分の将来に憂いを感じる」、「備えあれば憂いなし」、「後顧の憂いなく」等の表現に用いられます。

「愁い」と「憂い」の違いとは?

「愁い」が自分以外の人物や風景に対して表現するときに用いられることが多いですが「憂い」は、自分の将来・進路・健康というような主として自分事に対する不安や恐れを感じた時に用いられます。

「憂い」については、将来の不安が解消されれば、憂いなしと転じることがあり得ますが、”愁いを漂わせた湖”の愁いが解消され、”明るさに満ちた湖”に転じることはないでしょう。

以上から
「愁い」=風景や人等に対して抱く悲しみの感情

「憂い」=自分の将来・進路・健康というような具体的な事柄に対する不安や恐れ

ということになります。



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