近畿大学（大阪府東大阪市）は、2025年11月、大阪府堺市の泉北高速鉄道泉ケ丘駅前に医学部および近畿大学病院を移転する予定です。
当初の計画では2024年春ごろの移転予定でしたが、コロナ対応等により、計画が遅れ2025年11月に延期となっています。
医学部および近畿大学病院の移転は、1975年に大阪狭山市に開設された近大病院の老朽化や近畿大学創立100周年記念事業・医学部開設50周年事業の一環として実施されるものです。
当初、大阪狭山市の現病院所在地での改築等も検討されましたが、敷地内の道路構成等により、改築が困難と近畿大学が判断。
堺市への移転が計画され、2014年に堺市と基本協定を締結、現在に至っています。
近畿大学医学部附属病院移転・整備計画概要
移転先
大阪府堺市南区三原台一丁3番9 ほか
最寄り駅
泉北高速鉄道泉ケ丘駅
敷地面積
約116,000m2
延べ床面積
約147,000m2
規 模
地下1階、地上10階
設 計
久米設計・内藤建築設計事務所設計監理共同企業体（病院）
安井建築設計事務所・類設計室設計監理共同企業体（医学部）
設計施工：
〈A工区〉株式会社大林組
〈B工区〉フジタ・南海辰村特定建設工事共同企業体
〈C工区〉未定
プロジェクトマネジメント
インデックスコンサルティング
工期
令和4年（2022年）5月～令和7年（2025年）7月
総事業費
約790億円
病床数
800床
診療科目34科
循環器内科、糖尿病・内分泌内科、消化器内科、血液内科、
脳神経内科、腫瘍内科、呼吸器内科、腎臓内科、心療内科、
精神科、消化器外科、小児科、外科、小児外科、脳神経外科、
心臓血管外科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、耳鼻咽喉科、
産婦人科、放射線診断科、放射線治療科、麻酔科、形成外科、
リハビリテーション科、救急科、緩和ケア内科、漢方内科、歯科、
矯正歯科、歯科口腔外科、病理診断科
施設認定
特定機能病院、地域がん診療連携拠点病院（高度型）、
がんゲノム医療拠点病院、肝疾患診療連携拠点病院、
アレルギー疾患拠点病院、地域周産期母子医療センター、
災害拠点病院、三次救急医療機関など
移転される側の大阪狭山市では、現在進行中の近大病院の堺市への移転計画と跡地利用について多くの不満が出ています。
住民の中には近大病院があるから住んでいたという人も少なからずおり、今後の跡地利用の内容によっては大きな問題になりかねません。
大阪狭山市の病院跡地利用について
現行の大阪狭山市の近大付属病院の用地は約27万平方メートル。
現病院の機能は近畿大学により他の医療機関に移譲される予定で、実現できない場合は近大が別途方策を講じることになっています。
大阪府は近大付属病院の後継病院について回復期機能を有する１１９床の病院が基本という見解を示しています。
大阪狭山市は後継病院に小児、周産期、救急医療などの機能を求め府、近大と３者協議を続けています。
近大付属病院の後継病院と跡地取得企業については、2023年10月までに選定される予定。
近畿大学が移転後の敷地に誘致する病院機能以外の土地利用については、大阪狭山市の「狭山ニュータウン地区活性化プロジェクトチーム」において検討中です。
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