猛打賞・マルチヒット・サイクルヒットの違いを元高校球児が分かりやすく説明

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野球の試合を観戦しているとよく耳にする猛打賞・マルチヒット・サイクルヒットの違いを元高校球児が分かりやすく説明します。



猛打賞とは?

猛打賞とは、日本のプロ野球特有の賞で1試合で一人の打者が3本以上のヒットを打つと猛打賞とされます。ヒットを4本、5本打っても同じ猛打賞です。

メジャーリーグでは、猛打賞という賞はありません。
英語で猛打賞といってもアメリカ人には通じないでしょう。

でも、新聞やネット等で、”レッドソックスの吉田やエンゼルスの大谷、シカゴカブスの鈴木が猛打賞”という見出しが躍ることがあります。

これは、日本の読者向けに”吉田選手を始めとしたメジャーリーグ在籍の日本人選手が1試合で3本以上のヒットを打ったこと”を伝えたいためです。

メジャーリーグでは猛打賞は設定されていませんので、3安打以上打っても何ももらえません。
日本では、達成するとスポンサー企業から、食事券、商品券等が贈呈されます。

猛打賞が制定されたのは1949年で以下のような記録が残されています。

★猛打賞の通算記録
順位 選手名 回数
1張本勲 251

2川上哲治194

3長嶋茂雄186

4野村克也180

6福本豊 松井稼頭央、坂本勇人178

8立浪和義175

9王貞治 171

10広瀬叔功169
※2022年終了時点
猛打賞の通算記録ベスト10のうち、坂本勇人(巨人)だけが現役です。
ダントツの1位は、”喝”で有名な張本勲です。

イチロー選手の名がないのは、早い段階でメジャーリーグに転出したからです。

もし、イチローがそのまま日本のプロ野球でプレイしていれば、圧倒的な記録を出していたでしょう。

実際、猛打賞の1シーズン記録では、イチローは、オリックス・ブルーウェーブ在籍の1996年に130試合中26試合で猛打賞を記録しています。



マルチヒットとは?

マルチヒットとは、1試合で一人の打者が2本以上のヒット(安打)を打つことを意味します。ですので、猛打賞もマルチヒットということになります。

メジャーリーグでは猛打賞はありませんので、2本以上ヒットを打っても、3本以上ヒットを打ってもマルチヒットということになります。

サイクルヒットとは?

サイクルヒットとは、1試合で一人の打者がシングルヒット(単塁打)、ツーベースヒット(二塁打)、スリーベースヒット(三塁打)、ホームラン(本塁打)を打つことを意味します。

マルチヒットや猛打賞より難易度が格段に高いため、めったに記録されません。

サイクルヒットで一番難しいのはスリーベースヒット(三塁打)とされています。

これは、普段の試合でも二塁打はよくありますが三塁打はそうは出ないことから理解できると思います。

エンゼルスの大谷翔平は、2019年6月13日のタンパベイ・レイズ(Tampa Bay Rays)戦でメジャーリーグの日本人選手としては初めてサイクルヒットを記録しています。

この試合で大谷は7回にシングルヒット(単塁打)を打って、サイクルヒットを達成しました。


ちなみにサイクルホームラン(1試合で一人の選手がソロ、ツーラン、スリーラン、満塁ホームランを打つこと)を達成した選手はいません。

まとめ

猛打賞とは、1試合で一人の打者が3本以上のヒットを打つこと、マルチヒットとは、1試合で一人の打者が2本以上のヒット(安打)を打つことを意味します。

サイクルヒットとは、1試合で一人の打者がシングルヒット(単塁打)、ツーベースヒット(二塁打)、スリーベースヒット(三塁打)、ホームラン(本塁打)を打つことを意味します。

サイクルヒット>猛打賞>マルチヒットの順に難易度が高いです。




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