映画「バットマン ビギンズ」のあらすじと感想!恐怖と破壊の始まり

映画の評価・あらすじ・感想
Audience at the cinema wearing protective face masks and sitting on a distance while watching the movie.

新たなバットマン伝説は「バットマン ビギンズ」で、幕を開けました。ヒーロー映画は昨今珍しいものではありませんが、映画「バットマン ビギンズ」は他の映画とは違います。

今まで観たことがないスタイルの映画は、世界中で大ヒットとなりました。

映画「バットマン ビギンズ」の映画のあらすじと、感想を述べていきます。




映画「バットマン ビギンズ」のあらすじ

【起】最悪
世界各国を放浪していたブルースは、雪山にアジトを構える忍者集団「影の同盟」に入団します。修行を重ねて力をつけ、向かう者敵なし状態。

ところが集団の目的は、犯罪の街ゴッサム・シティの壊滅。ブルースにとって、絶対に許しがたい行為です。ブルースは集団に背き、アジトを脱出しました。アジト脱出後、ブルースが向かったのは、ゴッサム・シティ。

彼は犯罪で腐りきったゴッサム・シティを立て直すため、己を鍛えていたのでした。

【承】バットマン
ブルースはバットマンに変身し、街に蔓延る悪の壊滅を図ります。マフィアの資金源となるドラッグの入荷を阻止。マフィアのボスも逮捕につなげました。

そんな中、マフィアのボスと繋がっていた精神科医ジョナサン・クレイは恐ろしい計画を進めていました。ゴッサム・シティの下水道に毒を流し込み、街に住む人全員の抹殺するため。

企みは何とか阻止したものの、既に薬は下水道に流された後。手の打ちようはありません。

【転】モノレールの激闘
ジョン・クレインを後ろで引いていたのは、影の同盟でした。同盟は刑務所の囚人達を開放し、街中に恐怖を引き出す薬を散布。

散布されたエリアは、大混乱です。リーグ・オブ・シャドウズは街を走るモノレールを使い、ゴッサム・シティ中に薬をばらまこうとします。

相手はブルースに戦いのやり方を教えた、ラーズ・アル・グール。強敵ではあるものの、大激闘の末に退くことができました。

【結】新たな悪
バットマンの活躍により、ゴッサム・シティに潜む悪はなりを潜めました。マフィアと組んでいた者も、大人しくなっています。

しかしマスクをつけたヒーローが登場したのをきっかけに、奇怪な悪者が登場したのも事実。

武装強盗・殺人前科2犯の男は、トランプカードをシンボルとして犯罪を重ねていました。バットマンの本当の戦いは、始まったばかりです。




映画「バットマン ビギンズ」の感想!恐怖とは?正義とは?

映画「バットマン ビギンズ」を深く観てみると、考えさせられる部分がありました。ヒーロー映画を観ていると、どうしても「ヒーローはヒーロー」「悪は悪」として、捉えがちです。

しかし本作に限っては、ヒーローは必ずしも”ヒーロー”とは限りません。一体どういう話になるのか、探ってみましょう。

ヒーロー映画の大胆過ぎる挑戦!活劇ものではなくサスペンスもの

映画「バットマン ビギンズ」は、当時として珍しいサスペンスを織り込んだヒーロー映画です。

ヒーロー映画が登場したのは、映画という概念が登場してすぐのことでした。内容は、シンプルな勧善懲悪もの。ワクワクドキドキの展開が繰り広げられ、最後にヒーローが勝利するのが鉄板です。

「バットマン」も同様です。形を変えて何度か実写映画化されました。作品ごとにテイストは違いますが、いずれも勧善懲悪のヒーロー映画です。

そんな中満を持して登場したのが、今回取り上げる「バットマン ビギンズ」です。内容はコテコテのヒーロー映画ではありますが、サスペンス要素も織り込まれています。徹底したリアリティと迫りくる悪の脅威に、最後の最後まで目が離せません。

恐怖とコウモリ

映画「バットマン ビギンズ」を語るにあたり、欠かせないのは恐怖とコウモリでしょう。映画のポイントとなるシーンでは、必ず恐怖とコウモリが登場しました。コウモリは恐怖を表すモチーフでしょう。

恐怖は決して悪いものではありません。危険を察知したときに感じる恐怖は、身を守るために必要なものです。もし「恐怖」という概念がなければ、事故に遭いやすくなるでしょう。

しかし恐怖も度が過ぎると、精神を蝕むものになります。時には犯行に手を染めて、悪の道へと入り込む方も少なくありません。

バットマンは、人々の身を守り悪を押さえつけるための恐怖。いわば必要悪です。一方で悪役は、度が過ぎてしまった恐怖を意味しているのでしょう。正しく恐れることができれば、どんな脅威にも立ち向かえるのです。




レア過ぎる!バットマンの修行時代エピソード

実写映画において、バットマンの修行時代が描かれた作品は「バットマン ビギンズ」のみでしょう。他の実写映画の場合、最初から装備・装置が勢揃い。バットマン本人も、最初から仕上がっていました。

映画では、プレッシャーに負けて自暴自棄の状態で世界を放浪。格闘技を身につけながらも、たどり着いたのが影の同盟でした。

実は原作コミックにおいても、バットマンは修行の旅に出かけています。映画のように自暴自棄で旅立ったのではなく、全ては復讐のためです。旅先の1つには、日本も含まれています。

ただコミックは何回か改変がされているので、どういった修行をこなしたのかは不明瞭。しかし子供の頃から地道に積み重ねてきたので、彼は努力の人と言えるでしょう。

弱者への助けとは?悪と正義の境は?

ノーラン版「バットマン」シリーズは、映画を観た人に対して悪と正義の問題を嫌というほど突きつけます。

ブルースはバットマンとなり、悪者を撃退します。しかし相手が悪者だからとはいえ、暴力に訴えて良い理由にはなりません。悪人を懲らしめても、新たな悪人が生まれるだけです。

映画において、犯罪が起きた理由を「貧困」と指摘していました。弱者が生きるために、致し方ない理由で犯行に手を染めたのです。

では弱者を救えば良いのではと問われると、弱者の救いそのものも映画で否定されていました。ブルースの父親は自身の財産を使い、弱者に救いの手を差し伸べていました。しかし彼は、助けていたはずの弱者の手によって殺害されていまします。

弱者を救って平和な世の中にすることは、今正に求められていることでしょう。でも単にパンとミルクを与えるだけで済めば、とうの昔に世界は平和になっています。

どう行動したら、世の中は良くなるのでしょうか?ヒーローが導き出した答えは、あまりにも過酷なものでした。

まとめ

97年に公開の映画「バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲」は、散々な結果になりました。主演を務めたジョージ・クルーニーは、自身の黒歴史としているほどです。

前作シリーズがシリーズだけに、新たなバットマンを作り上げるのは挑戦的な試みだったと言えるでしょう。新たなバットマンは見事に成功し、アカデミー賞撮影賞にノミネートされるなど、世界的に大評判となりました。



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