「幸せのちから(監督 ガブリエレ・ムッチーノ)」のあらすじ・感想・魅力について紹介します。
作品の属性情報
幸福のちからは、ウィル・スミスがホームレスのセールスマン、クリス・ガードナーを演じたアメリカの実話に基づいたドラマ映画です。
脚本は、2006年にベストセラーとなった同名の伝記をもとに、ガードナーがクインシー・トラウプとともに執筆したものです。
映画のタイトルの変わった綴り(HappinessではなくHappyness)は、ガードナーが息子の通っていた保育施設の外の壁に描かれた壁画に由来しています。
幸せのちからは2006年12月にコロンビア映画から公開され、ウィル・スミスの演技は全世界の賞賛を集め、アカデミー賞とゴールデングローブ賞の主演男優賞にノミネートされました。
監督は、ガブリエレ・ムッチーノが務めましたが、これまで12作品の監督を務めております。
主にイタリア映画の監督を務めていますが、幸せのちからは初のアメリカ映画となりました。ウィル・スミスが幸せのちからの監督として招聘しており、2008年に「7つの贈り物」でもウィル・スミスとタッグを組んでいます。
視聴動機
ウィル・スミスは、「アイ、ロボット」「最後の恋のはじめ方」など、ヒット作に出演しており、観るきっかけとなりました。また、実の息子のジェイデン・スミスが息子役を演じる映画デビュー作ということで話題になりました。
あらすじ
原作は、クリストファー・ガードナーという人物の実話です。ガードナーは、「骨密度測定器」と呼ばれる機器に多額の投資をしています。
彼は、この装置を販売することで、自分が成功できると思っております。
しかし、レントゲンよりはるかに高い値段で、レントゲンよりわずかに優れているだけで、あまり売れません。
そんな中、ガードナーは妻に捨てられ、アパートも失ってしまいます。
息子と路上生活を余儀なくされたガードナーは、骨密度測定器の販売を続けながら、同時に株式仲買人として無給のインターンにも参加します。
給料をもらうためには、6ヵ月間のトレーニングでライバルに打ち勝つ必要があり、さらに自分の装置を売ることで生活していかなければなりません。
注目出演者
主人公のガードナー役のウィル・スミスは、ラッパーとして芸能活動をはじめ、その後自身の役としてシットコムに出演し、世界的に有名となります。
1992年に映画界にデビューを果たしますが、「バッド・ボーイズ」で全米大ヒットとなり、さらに1996年に公開された「インデペンデンス・デイ」で世界的に認知されるようになり、翌年に「メン・イン・ブラック」に主演し、映画は世界興行で大成功を収め、ハリウッドスターとしてのポジションを確立していきます。
幸せのちからでは、演技力が高く評価され、アカデミー主演男優賞にノミネートされました。
主人公の息子役には、ウィル・スミスの実の息子、ジェイデン・スミスが映画デビューを果たしました。
親子共演ということで話題となりました。
2013年の「アフター・アース」でも親子共演をしております。
ジェイデン・スミスは、この幸せのちからで演技力が高く評価され、その後、「地球が制止する日」に出演し、「ベスト・キッド」ではジャッキー・チェンと共演をしています。
感想
シングルファーザーであるクリス・ガードナーの苦悩と試練の旅の中で、努力と誠実さの本当の姿を見ることできます。
クリス・ガードナーは、息子に良い家庭を与えようと、ただひたすら幸せを追い求めます。
この映画は、片親の苦労を描いているだけでなく、どんなに追い込まれても、必ず立ち上がり、前進することを教えてくれました。
この映画で描かれる父と息子の強い結びつきがとても好きです。
ウィル・スミスは、この映画で起こる状況を実際に体験しているかのように、本作で感情的な面を見せています。
親子共演ということでこれ以上の配役はないと思います。
まるで誰かの人生のドキュメンタリーを見ているようにリアルに感じられ、普段はコメディ俳優として見られるスミスが、観客の目から涙を誘い、その真価を発揮しています。
総合点
96点
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