派閥とは?意味・メリット・デメリットを分かりやすく説明します。

派閥とは?その意味・メリット・デメリットを分かりやすく説明します。

派閥というと政治の世界における自由民主党の岸田派、安倍派、二階派、麻生派、茂木派等の派閥を思い浮かべる方も多いかもしれません。

派閥は、そこが企業であれ病院であれ、学校であれ、一定の人員がいる組織には必ず存在するといって過言ではありません。

また、職場や学校において、主として女性の間に形成されるグループも派閥の一種です。
そこで、そもそも派閥とはどんな意味があるのかについて説明します。



派閥とは?

「派閥」は、政党・企業・病院等一定の人員がいる組織において、政治志向、経営方針、出身校、出身県等なんらかの共通の価値や志向・ビジョンを共有する人的集団のことを意味します。

具体的には以下のようなものがあります。

★政党
自由民主党における岸田派、安倍派、二階派、麻生派、茂木派 
自民党の派閥は、伝統的に憲法の改正や政治志向によって形成されています。

憲法についてのスタンスでは
護憲派=岸田派、麻生派、茂木派
改憲派=安倍派 というように分類されます。

ただ、自民党の派閥の最大の目的は、自分の派閥のトップを首相にすることにあります。
また、派閥に所属する議員の目的としては、政治志向もさることながら、実際には早く大臣になれるかどうかというようなことが通り相場のようです。

立憲民主党についてはグループは複数存在しますが派閥に相当する集団は形成されていません。

日本共産党は、規定により派閥の形成は禁じられています。

★企業
社長派・反社長派  国内派・国際派 

企業においては、自分の所属している組織と利害関係で対立する組織との間での争いにより、派閥が形成されることが多いです。

例えば社長が営業出身であれば、製造部門のトップの副社長と対立、社長派と副社長派が社内に厳然と存在するというようなケースはありがちです。

営業からすると営業力があるから商品が売れると考えがちなのに対し、製造部門からすればモノの品質が良いから売れるのだというようなことで対立しやすく、それが遠因となり、派閥が形成されていきます。

また企業内でよくあるのが、国内派と国際派の対立です。

ただ、自民党の派閥と異なり、社内で”私は社長派ですが彼は副社長派”というような会話が公の場で飛び交うことは考えにくいです。

その代わり、人事異動で自分と対立する派閥の幹部を左遷させるというようなときに、派閥間の対立がむきだしになります。

★職場における派閥
職場における派閥は、主として女性の間で形成されがちです。

男性と異なり、昼休みをグループで共有することが多い女性の間で、時間を多く共有することで自然発生的に派閥が形成されていくというのが典型的です。

派閥に所属している人の中には、嫌だけど孤立したり、仲間外れにされるのが嫌で仕方なくということが少なくないようです。

ですので、職場における派閥は、政党や企業における派閥よりも結びつきは強くないようですし、価値観やライフスタイルを共有してるとは限らないようです。



派閥のメリット・デメリット

★メリット
特に政党では、一人の議員ではできることが限られるために、政治志向が近い議員で派閥を形成することで党内で影響力を保持することで
自分が考える政策が実現する可能性が高くなるというメリットがあります。

政治家にとって一人で意見したところで相手にされないような事柄も派閥を通すことで意見が通りやすくなることは大きなメリットと言えそうです。

さらに自分の支持する・好ましいと思う人物を組織のトップにすることが可能になることもメリットです。

企業や学校等、その他の組織においても基本的には同じです。

★デメリット
派閥内の発想・論理は、組織外、政党であれば国民・有権者からみて理解しやすいとは言い難く、支持を得られにくいことがデメリットです。
ですので、派閥の論理で自派の人物を大臣に押し込むと国民からは理解されず、支持率低下につながっていきます。

2023年9月の岸田内閣の党・内閣改造における小渕選挙対策本部長の起用は、この典型的な事例です。

企業・学校等においても、人格的・能力的に優れていても特定の派閥ということで冷遇されがちなことがデメリットです。

まとめ

派閥=政党・企業・病院等一定の人員がいる組織において、政治志向、経営方針、出身校、出身県等なんらかの共通の価値や志向・ビジョンを共有する人的集団のことを意味します。

派閥のメリット=組織内で一人ではできることが限られるが、派閥を形成することで様々なことが可能になったり、意見が通りやすくなること

派閥のデメリット=人格的・能力的に優れていても特定の派閥ということで冷遇されがちなこと



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