法廷ものの巨匠ジョン・グリシャム原作の「ザ・ファーム/法律事務所（監督 シドニー・ポラック）」のあらすじ・感想について紹介します。
作品の属性情報
ザ・ファーム/法律事務所は、リーガル・サスペンスで将来が有望な法学生に、他社とは比較にならないほどの条件を提示され、内定を受けます。
入社早々、同僚2人が殺害され、この事務所に裏の顔があることを知った彼は、忠誠を尽くすかFBIに協力するかの選択を迫られます。
ザ・ファーム/法律事務所は、法廷もの小説家の巨匠ジョン・グリシャムの原作でパラマウント・ピクチャーズによって1993年6月に公開された映画です。
1991年に出版されたジョン・グリシャムの原作小説は150万部を売り上げる大ヒットで、最初に映画化されたジョン・グリシャムの作品でもあります。
ミッチ・マックディア役を務めるトム・クルーズと、エイヴァリー・トラー役のジーン・ハックマンの演技が光る作品です。
監督は、アメリカを代表する実力派監督のシドニー・ボラックが務めました。
ボラックは、1985年にメリル・ストリープとロバート・レッドフォードが共演した「愛と悲しみの果て」でアカデミー作品賞と監督賞を受賞しており、「愛を読むひと」「トッツィー」「ハバナ」など各種映画賞を受賞、ノミネートされております。
視聴動機
ジョン・グリシャムの小説「ザ・ファーム 法律事務所」を読み、それが映画化されるということで観ました。
映画化されたらあの俳優がぴったりだろうと想像して読んでいた小説だったのですが、トラー役のジーン・ハックマンは小説の描写にかなりマッチしたキャスティングだと思いました。
あらすじ
マックディアは、貧しいながらもハーバード・ロー・スクールをトップ5で卒業するまでに成長しました。
優秀だが、すべてを捧げて働いてきたし、トレーラー暮らしの母親のことも気にかけています。
そんな彼のところにメンフィスの小さな法律事務所から、高額な年俸、家、新車のベンツを条件として提示されます。
マックディアは何よりも家族感を感じさせる事務所の雰囲気に惚れこみ、妻アビーと南部に引っ越す決断をします。
しかしながら、すべてが見かけによらないことを発見します。マックディアは人生、キャリア、家族を破壊される前に、自分とアビーをこの状況からの脱出を試みますが、事務所が手段を選ばないで阻止しようとします。
注目出演者
マクディア役のトム・クルーズは、名実ともにハリウッドトップ俳優の地位を固めつつあり、当作品の主演を務めます。
トム・クルーズは、それまでにベテラン実力派俳優との共演を繰り返しており、1992年にジャック・ニコルソンとの共演を「ア・フュー・グッドメン」で果たし、翌年に当作品でジーン・ハックマンと共演しています。
マクディアの師匠であるエイヴァリー・トラー役のジーン・ハックマンは、37歳の時にわずか映画出演3作目でアカデミー助演男優賞にノミネートされ、かなり遅咲きの俳優ではありますが、かなり幅広い役を演じることのできる実力派俳優です。
最も世間に認知されることのなった役は「スーパーマン」の悪役のレックス・ルーサー役です。
その後もコメディからサスペンスまで、主演も助演も演じ、1992年公開の「許されざる者」でアカデミー助演男優賞を獲得しています。
ジーン・ハックマンの他には、エド・ハリス、ホリー・ハンターなどアカデミー賞にノミネートされたことのある俳優がキャスティングされており、映画のキャスティングとしてはかなり豪華で実力を備えたメンバーが揃っています。
感想
この映画は、派手なキャラクターが何人も登場することで力を発揮していると言えます。
エド・ハリスのほか、より印象深いのはジーン・ハックマン、私立探偵役のゲイリー・ビュシー、ビュシーの秘書役のホリー・ハンター、マクディアの弟役のデヴィッド・ストラセアンの組み合わせが何と言ってもこの映画を最後まで面白いものにしております。
実力派監督のポラックも、商業的な成功を収めるための監督に徹していることが伺え、出演者とグリシャムの原作をエンターテインメント映画としてうまく作品にまとめています。
そのため、トム・クルーズのファンの期待に応え、グリシャムのファンも楽しめる作品となっており、商業的にも大成功を収めています。所々、複雑な展開はありますが、純粋に映画に没頭できる面白い映画でオススメです。
総合点
91点
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